父の心を癒したヴァイオリン
・・父が晩年に、なぜ私にヴァイオリンをやらせたのかを話してくれたことがあるんです。父は戦争から本当に身も心もずたずたになって帰ってきたのですね。・・・途中の町の坂道を上りきったところで、ヴァイオリンの音が聞こえてきたそうなんです。背嚢を背負って疲れきった父は、その音を聞いたら一気に涙が溢れてきて、そこに座り込んでしまったそうです。そのヴァイオリンの音がすばらしかったのでしょう。・・・もし平和な時代が来て結婚でもすることになって子供が生まれたら、絶対子供にヴァイオリンを習わせたい、と思ったそうなんです。それで・・・私が5歳の誕生日を迎えたときからヴァイオリンのお稽古が始まったわけです。・・・
※本文記事より一部転載して紹介しました。 |